感染症科見習いの勉強記録

日々の学びを淡々とつづります。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ファイザー製ワクチンの注意点(接種間隔)

ファイザー製コロナワクチン(コミナティ)の接種間隔で紛らわしい2つの違い ①他のワクチンとの間隔→2週間後(14日後)から接種可能 新型コロナワクチンとその他のワクチンは、互いに、片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。 (例) 4月1日に新…

サイトメガロウイルス感染症の診断

医原性のリスク:PSL≥0.5-1.0mg/kg,プリンアナログ,抗胸腺細胞グロブリン,アレムツズマブなど IgG/IgM:多くの場合役に立たない(移植前のリスク評価などで検討) アンチゲネミア(pp65抗原):カットオフ値は不明(10-20陽性細胞/200000白血球?)。HRP-…

サンフォード2021

8月に今年の最新版が出たので購入。 日本語版 サンフォード感染症治療ガイド2021(第51版) ライフサイエンス出版 Amazon 実際に買ったのはm2plusのアプリ版ではあるが… 今年の改訂内容は以下。 ■今年の特徴○多剤耐性菌治療の推奨表を新規追加○バンコマイシン…

PubMedの使い方

すでに毎日のように利用している機能ではあるがJAMAにまとめが掲載されていたのでメモ たしかに,最近(しばらく前か)クリニカルクエリのページデザインも変更されていた ステップ1:クリニカルクエスチョンの絞り込み PICOフォーマット(patient, interven…

AZTとAMK

たまに遭遇する,メロペンもゾシンも薬疹で使えませんの代替案検討 通常はキノロン(シプロ)+メトロニダゾールで事足りるが,キノロンもダメな場合 嫌気性菌カバーはメトロニダゾール(もしくはクリンダマイシン)でよいが,グラム陰性桿菌カバーをどうす…

梅毒のRPR

以下の記事を見かけてリンク先からメモ。 梅毒診療ガイド2018http://jssti.umin.jp/pdf/syphilis-medical_guide.pdf RPRと梅毒トレポネーマ抗体の同時測定をおおむね4週ごとに行う。その際、自動化法(*1)による測定が望ましい。また一貫して同じ検査キッ…

AmpCとESBL

どちらもグラム陰性桿菌(腸内細菌科細菌)で問題になるが,まず,両者の違いについて <AmpC>染色体上のβラクタマーゼの遺伝子。Enterobacter spp,Serratia spp,Citrobacter.freundii,Morganella.morganiiなどが有する。AmpCの抑制遺伝子の変異と抗菌薬…

カンジダ嚢胞感染の治療期間

いろいろ調べてみてもなかなか「嚢胞感染」に絞った記述は見当たらない。 PubMedでもあまり症例報告も見当たらない(candida cyst infection)。 UpToDateでの以下の記述を参考にすると,症状+画像の改善(+培養陰性)を認めたうえで,プラスαどれだけ続け…