感染症科見習いの勉強記録

日々の学びを淡々とつづります。

カンジダ嚢胞感染の治療期間

いろいろ調べてみてもなかなか「嚢胞感染」に絞った記述は見当たらない。

PubMedでもあまり症例報告も見当たらない(candida cyst infection)。

UpToDateでの以下の記述を参考にすると,症状+画像の改善(+培養陰性)を認めたうえで,プラスαどれだけ続けるかはケースバイケースといったところか。

腹膜炎・腹腔内感染症治療は、膿瘍とすべての腹膜炎症状が消失するまで、少なくとも2週間、多くの場合はそれ以上続ける必要がある。

膿胸:抗真菌薬の投与期間は、個々の状況に応じて決めるべきである。掻把術や胸腔ドレーン抜去後、最低2週間で十分な場合もあるが、それ以上の期間が必要となる場合もある。

縦隔炎:ほとんどの場合治療は長期となり、臨床所見と微生物学的所見がすべて消失した場合のみ治療を終了できる。臨床所見、炎症マーカー(赤沈・CRP)の改善、CT所見の消失が、経口治療の期間を決定するためによく用いられるパラメータである。

https://www.uptodate.com/contents/candida-infections-of-the-abdomen-and-thorax

ちなみに,カンジダはalbicansやparapsilosis,tropicalisであれば通常フルコナゾールに感受性なので,AST的にはミカファンギンなど漫然と継続せずde-escalationすることが重要。