感染症科見習いの勉強記録

日々の学びを淡々とつづります。

R3.6.7歳の男児。第一選択薬はどれか。

R3.6.7歳の男児。生来健康で既往歴はない。5日前から発熱と乾性咳嗽を認め、来院した。鼻汁はなく、全身状態も良好である。白血球4,300、CRP 1.2mg/dL。胸部X線写真で肺炎と診断された。翌日、鼻咽頭SARS-CoV-2 PCR検査で陰性であることが判明した。同じ学年にも数名、肺炎の生徒がいるという。
第一選択薬はどれか。
a アモキシシリン
b ミノサイクリン
c ドキシサイクリン
d クリンダマイシン
e クラリスロマイシン
 
正解 e
 
小児のマイコプラズマ肺炎:白血球数(好中球数)はわずかに上昇,CRP中央値は4mg/dL(IQR:2-8)(UpToDate)
初期治療としてはアジスロマイシン,クラリスロマイシン,ドキシサイクリンの順に記載あり,ドキシサイクリンは全年齢で21日以内なら歯牙永久変色リスク懸念なく使用可能(UpToDate)。ドキシサイクリンは添付文書上もミノサイクリンとは異なり使用上の注意には記載ないが,日本では錠剤しかないため幼児への処方は現実的ではないかもしれない