感染症科見習いの勉強記録

日々の学びを淡々とつづります。

H28.4.ESBL産生菌について正しいのはどれか。

H28.4.ESBL産生菌について正しいのはどれか。
(1) プラスミドによる耐性伝達が行われる。
(2) 市中感染症の原因菌として増加している。
(3) セファマイシン系薬耐性である。
(4) キノロン系薬における耐性率は低い。
(5) β-ラクタマーゼ阻害薬の中でスルバクタムが最もESBLへの阻害作用が強い。
a (1)、(2)
b (1)、(5)
c (2)、(3)
d (3)、(4)
e (4)、(5)
 
正解 a
 
(3)セファマイシン系であるセフメタゾールに感受性があり,inoculum effectもほとんどないとされる(UpToDate)。
(4)キノロンやアミノグリコシドへの耐性も高い(平均以上)とされる(UpToDate)。
(5)クラブラン酸,タゾバクタム,avibactam,vaborbactamがESBL阻害作用を持ち(調べたが優劣は不明),スルバクタムは阻害作用をもたない。ただしAMPC/CVAはin vivoでの有効性への懸念(他の耐性機序がある可能性)から通常治療薬として推奨されない(が,実際は経口スイッチ時に使用することはあるとは思う)